帰化の流れのイメージ画像

帰化申請は、申請が受理されてから約1年程度で許可されます。

帰化申請は、入国管理局の在留資格の取得とは異なり、申請の段階で、帰化要件を満たしてない人は受付してもらえません。

その代わり、申請が受理されると、許可される可能性は8割以上あります。許可率が高いのは、帰化要件を満たしてなく、申請できなかった人が、除外され、申請過程で、書類が収集できなかったり、虚偽などの不正が確認された場合は、申請取り下げを勧められるためです。

帰化申請を自分でやる場合の流れ

  1. 管轄の法務局に相談の予約を入れる

    自分の居住地を管轄する、国籍事務を扱っている法務局に電話で事前相談の予約をします。
    帰化申請ができるかどうか確認するため法務局に相談する相談は予約が必要です。いきなり訪問しても受け付けてもらえません。電話で予約を入れてください。

  2. 法務局で1時間程度の相談

    相談では、国籍や在留資格、家族関係とか仕事の事が聞かれます。審査官が相談を聞いた上で申請が可能かどうか判断します。申請ができると判断された場合、申請に必要な書類を収集することになります。

  3. 書類の収集とサイドの法務局での相談

    法務局から提出の指示があった書類を、市町村役場や駐日外国領事館等で取り揃えます。収集した書類一式を持って、電話予約してから再度法務局を訪問します。
    この時、「帰化申請の手引き」と、帰化申請書、親族の概要、履歴書、生計の概要、自宅付近の略図、勤務先の略図等の「必要書類一覧表」をもらいます。
    証明書を含む、全ての申請書類は原本をコピーして、2部づつ用意します。

  4. 申請書作成と法務局での最終確認

    申請の手引きに基づいて作成した申請書に、不備がないか最終確認をしてもらいます。書類に不備がなければ改めて申請受付日時を決定してもらいます。
    書類に不備があれば、申請書を修正し、足りない書類を集め直してから再度法務局に行くことになります。

  5. 申請受理

    決められた申請日時に法務局に出向き、申請書を受理してもらいます。

  6. 面接日時の連絡と面接

    申請書が受理されてから2~3ヶ月後に法務局から面接日時の電話連絡が入ります。指定された面接日時に法務局に出向き面接を行います。
    面接は約1時間程度行われます。面接の内容は、申請書の内容確認と、帰化の動機等が聞かれます。結婚している人は、配偶者も一緒に来るように指示されることがあります。配偶者と一緒に面接する場合は、「本人面接」と「配偶者面接」、「夫婦一緒の面接」が個別になされることになります。
    本当に申請書に書いている会社にで働いているかどうか確認するため、定期券を提示するよう言われることがあります。また、面接後は自宅訪問をされることもあります。

  7. 審査

    審査では、勤務先会社への調査や、日本人配偶者の実家への訪問がされることがありますす。
    審査期間中は法務局から本人に対して質問や追加書類の要求が来ます。適切に対応してください。
    もし、審査期間中に住所や氏名、家族構成、職業などの変更や海外渡航予定、交通違反を含む法令違反などがあった場合は、速やかに法務局の担当者に連絡を入れるようしして下さい。

  8. 許可

    法務局の担当者から電話連絡が入ります。帰化の許可は官報に掲載されます。帰化申請受付から1年程度で結果が出ることになります。
    法務局を直接訪問して「身分証明書」を受け取り市町村役場で帰化の届出を出します。
    在留カード特別永住者証明書などの返納や運転免許証不動産登記簿などの各種名義を、帰化申請した際の氏名に合わせて変更する必要があります。

【注意点】
面接で話した内容は全部記録されます。年金を払い忘れたとか、税金を払い忘れたなど、すべきことをきちんとせずに法務局に行くと、帰化申請に問題が発生してしまう可能性があります。

行政書士に帰化申請を依頼する場合

  1. 帰化申請を専門に扱っている行政書士に相談の予約

    帰化を専門に扱っているかどうかを確認してから、行政書士に依頼するようにしましょう。

  2. 行政書士に相談

    帰化要件を満たしているかどうか診断してもらいます。サービスの内容と報酬の説明を受けます。必要な収集書類を確認します。

  3. 依頼・着手金の支払い

    報酬額の半分を着手金として支払います。

  4. 書類の収集と申請書類の作成

    国内で集める戸籍謄本や住民票などの各種書類は行政書士が集めます。各種書類の有効期限は3ヶ月となっています。帰化申請書の作成は行政書士が行います。

  5. 申請・受理

    帰化申請は本人申請が原則となっています。かつては申請や相談時に、行政書士の同席を認めてくれない法務局が多かったですが、最近では行政書士の同席を認める法務局が増えています。申請書の作成と必要書類の収拾が整ったら、法務局に電話で予約を入れた上、行政書士と一緒に法務局に行き申請をします。

  6. 面接日時の連絡と面接

    申請書が受理されてから2~3ヶ月後に法務局から面接日時調整の電話連絡が入ります。面接については申請時とは違い、行政書士の同席は認められておりません。面接は1時間くらいです。面接の内容は帰化申請の内容確認と、なぜ帰化したいのかが確認されます。
    結婚している方は、配偶者も一緒に来るように指示されることがあります。その場合「本人面接」、「配偶者面接」、「夫婦一緒の面接」が個別になされることになります。
    申請書に記載されている会社で本当に働いているかどうかを確認するため、定期券を確認されることがあります。また、面接後に自宅訪問をされることもあります。

  7. 審査

    審査では勤務先会社への調査と日本人配偶者への実家への訪問をする場合があります。審査期間中は法務局から本人に対して質問や追加書類の提出を要求される場合があります。行政書士にサポート依頼している場合はその都度相談しながら対処していくことになります。住所が変わったり子供が生まれたり転職した時など必要書類の収集家追加の書類作成も行政書士が代行します。

  8. 許可

    許可は法務局の担当者から電話が来ます。木川官報に掲載されます。帰化許可は申請受付から約1年ほどかかります。

【注意点】
会社経営者は会社員によりも必要書類が多くなる関係上報酬も高く設定されているのが普通です。行政書士に依頼したからといって審査期間が速くなることは通常ありませんが、申請に至るまでの調査時間、準備検討時間、書類作成時間、書類収集時間が圧倒的に短縮されます。

まとめ

ここでは、帰化申請手続きの流れについてまとめてみました。帰化申請は自己申請が原則です。自分で帰化申請をする場合は、申請書等の作成から、帰化要件を満たしていることの立証資料をたくさん集める必要があります。

帰化専門の行政書士に、自分は帰化申請の要件を満たしているか相談してみましょう。帰化要件を満たしてない場合は、条件を満たしてから申請するようにしましょう。年々難易度は上がっていますが、帰化申請の許可率は8割以上あるので、申請書きちんと作成し、立証資料を揃えることができれば許可される可能性は高いです。